元外資系部長の副業サバイバルガイド(実践中)

副業を組み合わせたら何とか生きていけそうなので部長だったけど会社は辞めた 〜副業を武器として活用するススメ

元外資系部長が教える留学しない英語勉強法(弱者はランチェスター戦略で現実的な目標を立てる)

こんにちは。副業専門家(副業生活者)のTommyです。

会社員だった頃はいちおう外資系だったので、週一くらいで米国本社やシンガポールの外国人上司と英語で電話会議とかしていました。

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留学とかしていたわけでもないので、流暢というわけには行きませんが、何とか必死で相手の言っていることを聴き取り、どういう趣旨か咀嚼し、自分の把握している情報の要点を分かりやすくシンプルに回答する、という感じで、何とかコミュニケーションを取っていました。

さらにクォーター(四半期)毎に来日した時に朝から何時間も会議し、昼飯やら夕飯に連れて行き、そこで互いの人生や家族のこと、趣味のことなどを話したり。

 

 

上手く聴き取れず変な回答してしまったり、いちおう金融とかITとか自分の専門分野なので一通り日本語でも英語でも専門用語を仕込んでいたものの、単語がパッと出てこないで困ったり(how can I say...と言って時間稼ぎはしましたが)。

さらに、どうしても重要な話でミスは許されない場合は、あとで念のため電子メールをくれる?と頼んでおいて、自分がやるべきタスク(仕事)やアクション(動き)を再確認したり。

純粋に英語力だけでは心もとない部分があるので、仕事の全体像をマッピングして、相手の役割やそこでこちらにサポートを依頼することは何か、それから相手の意図を推察して、とある程度場慣れしてくるまでは、英語力だけでなく、自分の人間力全てを賭けた闘いでもありました。

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ニッポンの英語教育は意外にしっかりしている

さて、我々が日本にいたまま、限られた時間の中で英語を学び、とりあえずビジネスの場で使える程度まで習練できるのでしょうか。

まず結論から言いましょう。

辞書も使わず、どんな場面でも誰に何か言われても全部理解できて、適切な回答を流暢に説明できるとかが目標であれば、ハードル高すぎます(幼い頃から向こうのコミュニティ(英語圏の社会)で普通に過ごした帰国子女のレベル)。

とはいえ、、、

  • 日常の、もしくは仕事上のコミュニケーションでだいたい向こうの言いたいことが把握でき、こちらの意思や気持ちを60〜80%の深さで相手に伝えることができる
  • 自分の専門分野(ビジネスや学問)で相手の主張を理解し、なおかつ自分の考えや主張を相手に伝える

といったある程度エリア限定的なレベルであれば、上達の早い・遅いや相互理解の精度の良し悪しはあるものの、普通に大学を出ていたり、高校までの英語をしっかりやっている人であれば、ある程度はできるようになります

いわゆる「ビジネスレベル英語」です。

広いエリアで勝つのは難しいですが、弱者でも戦闘エリアを絞り込み、スコープを限定することで、総合優勝は無理でも、自分の狭いエリアでクラス優勝を目指すなら何とかなる可能性が高まってきます(パリ・ダカールラリーをイメージしてください)。

 

管理人程度の劣等生である程度できるようになったのですから、非現実的な目標ではないとは思います。

ニッポンの英語教育はけっこう体系的でいろいろな状況を考えて幅広な表現を学べるようになっているので、短期間、英語圏で日常生活を送るくらいであれば中学英語レベルでもけっこう対応できるし、高校3年間の語彙や文法があれば、ビジネス英語とかでも十分使えるはずです。

勉強だけでなく訓練を

ただ引き出しの中身にはいろいろな部品が揃っていてそこそこ充実しているのですが、どういうシーンでどの部品を使うのか、瞬時に判断して必要な部品をさっと取り出す、この部分は知識というより、スポーツのような身体技能です。

ということで、単語や文法を知識として知っておくことも必要ですが、並行してその「運用方法」を意識的に、また反復して訓練していくことが英語を使いこなすために必要です。

1つ理解する必要があるのは、英語は社会とか理科のような「勉強」だけでなくて、スポーツとか職人芸のような「技芸」でもあるということで、ある種の身体訓練によって身につくものだということです。

その意味では、我々全員が日本語を自由自在に話せるのも、毎日いろいろな人相手に話したり、何度も書き取りして漢字を覚えたりして、幼い頃から長時間、身体を使って訓練をしてきているからです。

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具体的に、限定的に目標設定する

もう1つ、挫折しないために重要なのは、適切に、そして具体的に自分のニーズを区切って、限定されたエリアで目標を立てることです。

英語圏の人と自由自在に英会話ができるようになりたいという夢を持つ方は多いです。

確かにできれば素晴らしいですが・・・。

でも、英語(というか言語全般)の持つ広さや奥深さを考えると、さまざまなシーンで、さまざまな分野で、何から何までスラスラと英語で読み、書き、正しく聴き取り、流暢にしゃべるというのは、学ぶこと、訓練することが膨大すぎて(不可能とはいいませんが)、今ほとんど初級者レベルの人が目標とするには、かなり非現実的です。

専門家であるベテランの通訳の方でさえ得意分野・不得意分野があるし、仕事の前に資料に目を通して出てきそうな単語や表現を予習しているのです。

なので、自分が置かれた状況や自分がいずれ展開したいことをベースに、何をどこまでできれば用が足せるのか、まず細分化して具体的に手の届くところに最初の目標を設定しましょう。

事例研究:管理人の場合

たとえば管理人の場合は、昔の会社でずっと頼っていた英語の上手い上司が急に辞めてしまい、その代わりに毎週の本国との電話会議に出なくてはいけなくなってしまったので、「会議で相手が何を言わんとしているのか、何を聞きたいのかをだいたいでいいので理解し、その結論や状況を簡潔に主要なポイントを伝える」というのが当面の目標になりました。

その目標のためには、まず電話会議のやり取りや雰囲気に慣れることから始め、どうやって相手の説明や質問を理解するのか、どういう表現がよく使われているのか、どうやって回答すれば相手にニーズに対応できるのかをテーマに、その会議での英語コミュニケーションを組み立てていきました。

たとえば、電話会議の直前には、予想される質問に対して、英語で答えている自分をシミュレーションしてみたり。実際にシンガポールの上司に回答するつもりで、独り言のように英語でしゃべってみたり。

 

ただ、当面そのような具体的なニーズがないのであれば、まずは一般的なターゲットとしてTOEICで600点超えるとか、730点以上取るとか、そのような分かりやすい物差しでもいいと思います。

これまでに受験した経験があり、どこが弱いか自分で分かっていれば、たとえば4割くらいしか回答できない聴き取りを6割に持っていきたい、そのためにどんな訓練をするかブレイクダウンして考えてみるとか。

 

ということで、まずはもっともよく使いそうな場面を想定して、どういうとき、どういう場面で、どんな風に英語でコミュニケーションを取りたいのかを設定してみてください。

そのための勉強法、訓練法について、自分が試してみて効果のあった方法(あったような気がするものも含む)を折を見てご紹介していきます。