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【転職希望者必見】採用面接で必ず用意しておくべき3つの質問 〜採用側のニーズを想像し、前向きに

こんにちは。Tommy@副業生活者/元外資系部門長です。

ここ10年くらいはマネージャーや部門長をしていたため、採用面接で2ヶ月に1回くらいは外部の応募者の方と面談していました。

 

採用するということは、単純に本来必要とされている人員が足りないので、欠員を埋めるためのもの、やるべき仕事が 人手不足または経験者不足で十分にこなせていないので経験者を採るためのもの、さらにもっと自部門の仕事の質を効率化したり改善するために、十分な経験と知識を持った人材を採りたいといった背景があります。

言い換えれば、人材採用の本質は問題解決=ソリューションだということです。

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なので、応募する場合は、相手はどんな問題で困っているのかを早めに捉え、自分はその問題を解決するには最適な人材だというアピールをすることが、面談突破のカギになってきます。

 

長期間、一緒に働ける人かを見極める

次に大事な要素は、その人が人間的に、コミュニケーション的に長期間一緒に働けるかを確認することになります。会社は組織としてチーム単位として活動しているからです。

前向きな提案はしてくれず文句ばかりいって手を動かしてくれない人とか、周囲とうまくコミュニケーションが取れずよくトラブルを起こす人とか、いわゆる生産性を下げる人は一定数いますが、そういうハズレの人をいかに掴まないようにするかが面接で注意するポイントになります。

むしろ技能や経験が10でもコミュニケーションできない人より、技能は7くらいでも周囲と上手くやれるコミュニケーション上手やチームプレイヤーの方が採用される可能性は高いです。

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なかなか2時間や3時間の面談で力量や人間性を見抜くのは難しいです。特に困ったちゃんのくせに人あたりとか受け答えは上手い人はいます(むしろ普通の人より上手い人もいたり)。

 

3つの質問で人間性を見ていく

それでも何とか相手の経験値や技能、そして気持ちよく働ける人かどうかをその受け答えや話し方、モノの見方や考え方から見抜いて行かないといけません。

とりあえず優等生な回答をしていても、同じような内容を角度を変えて訊くことで、ぽろっと本音が出るのを見ています。

そのためによく面接で訊く質問が3つあります(面談前には必ず前向きな回答を用意しておくといいでしょう)。

まずは志望動機

まずは何はなくても志望動機は必ず聴きます。

その人はどのような期待や青写真で、自分のキャリアをデザインしているのか。そのキャリアプランの中で、その会社(いま求人しているところ)は上手く当てはまり、当人にとっても会社にとってもプラスになるものか。

言い換えれば、双方にとってWin-Winの関係になるのかを確認したいということです。本人にとっても成長の機会になり、会社にとっても戦力アップになり、それが利益の向上や業務の効率化といった会社の利益と本人の年収や地位のアップにつながるとかがイメージできるかが重要です。

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逆に無理して入ってもらっても、上手くマッチングしなくて活躍してもらえなかったり、最悪の場合、すぐに退社されてしまってもお互い不幸です。

志望動機では、これはお約束として現職(退職した人は前職)の批判や悪口は避けるべきです。

面接官も口を割らせようとあれこれ何度も訊くこともあります。

でも、あくまで自分のやりたいことができて、自分の成長に直結していて、そしてその仕事を突き詰めることで(人材募集している)会社や引いては社会にもメリットとなるという基本路線は崩さない方がいいです。

多少本音で、現職に批判的な話をしてしまうこともありますが、その時も自分は単なる傍観者ではなく、改善のための提案や上司への相談など尽力してきたという高い当事者意識をもって問題解決に取り組んできた(いる)という主張ができない状況であれば、注意して触れないようにする方がいいです。

批判をするにしても必ず、批判→対案というセットで話す方が印象がいいです。

はっきり言って、どこの会社でも問題はあります。そしてそれを指摘したり批判する人も山ほどいます。なので、指摘や批判だけの人(=手を動かしてくれない人)には希少価値はありません。

ある程度は問題にも柔軟に目をつぶってくれて、それでも大変なところでは解決に向けて高い当事者意識をもって力を貸してくれる人が、組織の責任者にとって理想的な人です。

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何を、どのように実現してきたか

さらにその人の経験と技能を知るために、これまでの職歴と仕事内容を説明してもらうことになります。

この時、企業の側としては何でもできることが重要なわけでなく、今回募集しているポジションを満たすかどうかが要点になります。

現時点で問題があるので、その問題を解決できるかどうかを確認したいからです。

なので、ダラダラとやってきたことを話すのではなく、今回の仕事や困っている問題に近い業務経験を話すといいでしょう。

また本当にできるのかは見極めたいポイントであるので、単に「●●を担当しました」という事実だけでなく、「●●の担当で、実際に■■なタスクをしました。その際に△△なところが時間が掛かるので、時間短縮のために◯◯を使って効率化しました」というように、ナマの具体的な情報(作業の進め方やその中で自分が工夫したポイント)を説明できるとベターです。

採用する側はノウハウが欲しいわけですから、実際に現場での生の経験があることを知ってもらう必要があり、そのためには具体的なエピソードを入れると効果的ということです。

どんな困難に出会ったか、どのように解決したか

もう1つ、切り札となる質問があります。

それはその応募者の困難な問題に対する姿勢や対応能力を見極めるため、それは自社の問題を解決できる人材かどうかを探るためのものです。

また人間性を見るために有効な質問という意味もあります。

それは、(その人が)これまでにどのような困難や問題、課題に出会ったのか。そしてどのように解決したり克服したのか?、というものです。

これの別バージョンとして、「どんな失敗をしてどうリカバリーしたか?」というものもあります。

これも失敗するようなチャレンジをしたことがあるか、その原因を自分なりに分析して理解できているか、その後のリカバリーや改善に上手く活かしたか、という、その方の分析力や問題解決能力を見るためのものです。

ついでに、そういう困難なシチューションでも、上手くやれる知識や経験がある程度はあると推測できます。

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たまに「そこまで大きな失敗はしたことがない」という方もいます。一見完璧なように見えますが、あまり印象は良くありません

失敗するようなチャレンジをしていないのではないか、とか自分の失敗を正視して分析的に観察できていないのではないか、とかプライドが高くて自分の失敗を認めないので、他のスタッフと摩擦を起こすのではないか、とか心配になります。

まとめ

結論としては、ある会社が一定の専門性や経験が必要なポジションで人材を募集する場合に、その業務分野について(スムーズに仕事を進められる)ある程度の知識と経験があること、次に問題を把握し解決する能力があること、そして適切なコミュニケーションスキルや周囲の人と上手く協力したりサポートし合いながら業務の品質や職場環境を少しずつ良くしていこうという、組織人として健全で真面目なプロ意識をもっていることが重要になります。

有名な経営学の名作である「ビジョナリー・カンパニー2」にも、永続する会社の経営者が最初に注力するのは、会社の飛躍のビジョンを描くことではなく、いてもらっては困る人材、いてもらわねば困る人材を厳格に選び抜くことだと書かれています。

採用面接のある重要な側面は、長く、気持ちよく一緒に働ける=そのチームメンバーにふさわしいかどうかを見るプロセスだということを今一度思い出してください。もちろん、その業務をこなせるだけの知識と経験は前提条件ではありますが。