元外資系部長の副業サバイバルガイド(実践中)

副業を組み合わせたら何とか生きていけそうなので部長だったけど会社は辞めた 〜副業を武器として活用するススメ

転職で年収アップさせる5つのアプローチ

こんにちは。Tommy@転職5回組です。

1つの会社にずっとい続けた場合、年収はどこまで伸びるでしょうか。

これは周囲にいる先輩や上司を見ていれば、何となく見当はつくでしょう。

一般に、部長とか役員にでもならない限り、1つの会社で年収が劇的に増えることはなかなかありません

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さらに、給与水準は業界や会社によっても、変わってきます。

そんな中でどのようなプロセスやアプローチで年収アップを実現するか、考えてみます。

序論:転職は最大の年収アップのチャンス 

収入を大きく伸ばすいい機会になるのは、転職です。

実際、管理人は最初に日系企業から外資系に行くことで、年収1.6倍増を実現しました。

この後も、1.3倍とかは実現しています。

<過去記事>

fukugyotommy.hatenablog.com

 

転職もいわば商行為ですから、先方もいい商品(=貴方の技能や経験と今後のその会社での活躍)を適切な値段で買いたいという原則は守ろうとするでしょう。

そのため、高く買ってもらうためには、貴方がその会社にかなり貢献できることとか、問題や課題を適切に解決できる(であろう)ことをある程度、自信と根拠をもってアピールする必要があります。

たとえば、年収400万円分の活躍が期待できる人を800万円で採用する可能性はあまりないでしょう。

それでも、それなりに活躍できることが見込めて、さらに今後その会社で経験を積むことでさらに成長できることが期待できれば、500万とか600万円くらいまでは払ってくれる可能性はあります。

また同じ業界でもシェアの小さいところから大きなところに行くとか、独自の製品やビジネスモデルなど強みのある会社に行くなどで、基本給や福利厚生などを改善できることもあるかもしれません。

具体的に、転職時にどのような仕組みで年収をアップさせることができるか、見てみましょう。 

その1. 自分の強い分野で勝負する

まず、もっとも正攻法のアプローチは、これまで活躍してきて、ある程度経験も積み、実績を残しているのであれば、その分野で次のチャレンジをすることを目的に勝負を仕掛けるということです。

たとえばシステムエンジニアでこれまで多くのプロジェクトを成功させてきた、営業として顧客に適切な提案をして感謝をされつつ、X億円の案件を受注した、マーケティングとしてデータ分析して潜在顧客にリーチし、毎月XX件の問い合わせを受ける仕組みを作ったなど、十分な実績を根拠に、その会社に移っても同程度もしくは(その会社のリソースを使わせてもらえば)それ以上の実績があげられるということを示して、現在より好条件で採用されるということです。

同じ業界内で、同じ規模の会社で同じ内容の仕事をするだけだと大幅な年収アップは難しいでしょう。逆に給与水準が低いとか手当があまりない会社に行くと、トータルで実質収入ダウンというリスクすらあります。

その2. 今の会社より規模やシェアの大きい会社を狙う

その意味で、現在の職種で人並み以上にやれるのであれば、まずは自社でもっとチャレンジングな案件や課題に取り組んでみて、自分のスキルや経験、さらに総合力を確認するといいでしょう。

それで評価されて今の会社で昇給や昇進につながればいいですし、それが何らかの理由で(例:体質が古い、上がつかえている、上司が引き上げてくれる意思がない)難しければ、もっと好条件を与えてくれる、できれば規模や市場シェア、待遇面で今の会社より上の環境を目指すといいでしょう。

たとえば「自分は今まで5千万円分の仕事をしてきたが、次のステージに進みたい、ついてはより幅広い挑戦ができる御社の環境で3億円分の仕事にチャレンジしたい、これまで培ってきたこういう経験・スキルをさらに●●●の方向に拡張することで実現可能性はあると分析している」というロジックでアピールするといいでしょう。

特にこれから、人口減少で人手不足がますます深刻になってきます。これまでその業務にX年以上従事していた経験者で、年齢はXX才以下でないと問答無用で書類で落としていたような企業も、定年やら退職やらでそうもいっていられない状況です。

しっかりと実績を積んできたやる気・熱意のある人であれば、チャンスはいろいろ見つかるでしょう。

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その3. 少し規模の小さい会社に役職付きで入る

ある程度の規模の会社や一定以上のシェアをもつ会社にいて、そこで頭打ちというか煮詰まっているのであれば、より規模の小さい会社に、今より上のポジションで採用されることを狙うというアプローチもあります。

今は主任だけど、同業で規模の小さいところに係長、できればマネージャーで採用されることを狙うわけです。

実際に管理人の後輩で、一般社員だったものの、当時の会社よりこじんまりした同業他社にマネージャーで採用され、幸いその会社に合っていたようで、最近、シニアマネージャーとして実質その部門のNo.2になった例もあります。

 

給与水準としては同じマネージャー同士で比較した場合、現在の会社の方がいいかもしれませんが、さすがに役職が付くことで逆転します

ただし現在より上のポジションで採用するということは、その会社には、高待遇で採用した転職者から大企業のノウハウややり方を学んで、自社のやり方を改善したい、そして生産性を上げたいという明確な期待があります。

その意味で、その期待に答えるだけのノウハウや知識をお土産として、持っていける程度のものを現職で身に付けている必要があります。

大企業の場合、職務が細分化されていたり、外注化されていて自分が思っているほどスキルが身についておらず、自分で手を動かさないといけない中堅企業で何もできずに本人は困ってしまい、周囲も期待ハズレで失望し、やがて失意のうちにその会社を去ることに、、、なんて不幸な話もないわけではありません。

また、(杞憂の場合もありますが)自分自身は業務改善をしようと張り切ってあれこれ提言しても、慣れたやり方を否定された既存メンバーからの反発を買い、孤立してしまうリスクもあります。

会社というのはある意味、ムラ的な共同体です。ですから、中途入社の場合、そのムラの暗黙の掟を見抜いてそのルールを尊重しつつ、少しずつムラのメンバーとして認めていってもらうプロセスが必要になります。

目に見える仕事以外に、この見えないルールに気付いてそこに上手く乗れるかが、転職の成否を分けるポイントだということです。

 

その前提で、経営陣に合理的な説明をしてバックアップをしてもらい、既存メンバーのリーダー格の人物と信頼関係を築き、一歩ずつ改善を進めていき、少しずつ実績を示すことで、その会社の中で自分のポジションができていきます。

その意味では、最初の2年くらいは、その会社の文化にアジャストしつつ、その上、前職の役職なしの時とは違う責任や役割、あまり経験したことのない仕事が発生し、けっこう大変です。

とは言え、その経験そのものが、将来的なキャリアアップのための重要な経験値稼ぎになるのですが。

厳しいことを書きましたが、(身も蓋もないことを言えば)ハズレの会社だったり、人間関係の構築に失敗したとしても、あまり規模の大きくない会社とはいえ、「マネージャー」というキャリアが履歴書に書けますから、数年ガマンして別のもう少し働きやすそうな会社にマネージャーとして採用されれば、そこで何とかリカバリーは可能です。

その4. 近い職種で給与水準の高い業界を狙う

これまでは同じ業界内での同じ職種という前提でアプローチを考えましたが、もう1つ、同じ(または近い)職種で、より給与水準の高い業界を狙うというやり方もあります。

たとえば、流通とか飲食、食品といった一般消費者向けのビジネスは、単価が安いこともあり、比較的給与水準は低くなりがちです(そちらの業界の方だったら、ごめんなさい)。

逆に自社で強い商品を持つ会社(ハードウェア、ソフトウェアを持つIT系)、原価率のいい製薬や金融などの業界を狙う、という手もあります。

たとえばITサービス企業で製薬会社や証券会社、保険会社のシステム開発や運用を担当していたのであれば、十分に経験者として採用される可能性が出てきます。

また提案型の営業ができる営業マン、仕分けのやり方の決まっている経理、オフィスの引越しなど面倒な作業のノウハウをもっている総務、ログの解析から有効な対策を打てるWebマーケターなど、業界を問わないスキルがあれば、十分にポテンシャル採用の可能性はあります。

その5. 外資系を狙う

もう1つ、一概に全てがそうだとはいえないので十分な確認は必要ですが、同じ業界内の外資系を狙うというアプローチもあります。外資の方が給与がよかったり、休暇が取りやすい、ムラ社会の暗黙の掟が緩かったりというメリットがあるからです。

とはいえ英語が苦手だから、と尻込みしてしまうかもしれません。

英語を使う頻度については、はっきりいって千差万別です。

いわゆるハゲタカと呼ばれるような外資投資銀行直訳で銀行とか名乗っていますが、要は証券会社です)など公用語は基本的に英語で、メールや会議もほとんど日本語は出てこないという世界から、元は外資に買収された日本企業で、役員や部門長レベルはともかく、マネージャー以下は日本人の顧客相手に普通に日本語で仕事していて、人事や総務の手続きも全部日本語でOK、おまけに社内に多少はいる日本人でない方(ガイジンというのは失礼なので、non-Japaneseとかnon-Japanese speakerいう習慣を付けるといいです)は厚切りジェイソン並みに日本語が上手というところまであります。

後者の会社であれば、普通の日本の会社とあまり変わりません。むしろ社内で英語教育に力を入れているので、会社の経費で英語教室に行かせてもらい、また時折外国からやってくるゲスト相手に片言の英語でも頑張って話し掛けたりして場慣れしていけば、そのうち通常の仕事の話や世間話くらいは何とかできるようになり、(帰国子女とか長年留学していた、なんて人にはかないませんが)外資ワールドで生きていくための地盤は整います。

ちなみに管理人もこのパターンでした。

最初に転職した某米系外資系企業で当時の上司に週2回の社内英語教室に通わせてもらい、そこでいろいろな講師と出会い、みっちり鍛えてもらったのは今でも感謝しています。ここで教わった効果的な勉強法なども、いずれご紹介できればと思います。

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最近は多くのグローバル企業で多様性(ダイバーシティ)を重視するところが増えており、十分なスキルや経験があれば、他業界出身者でも積極的に採用するところも多いです。

実は学生時代に英語はそこそこ得意だったとか、これからでも勉強したいという熱意があれば、ぜひ外資系の求人にもチャレンジしてみるといいでしょう。

 

まとめ:どのようなストーリーを描いていくのか

人は誰しも自分および自分に近い人々(家族や友人など)が幸福になるために生きています。

今日食べるものに困るくらい金銭に困るのは誰が見ても不幸ですが、実はお金と幸福の関係は、一直線に右肩上がりになるわけではありません。

日米それぞれの調査結果によると、一直線に幸福度が上がるのは年収800万円くらいまでで、そこからはお金が増えても幸福度はさほど上がらず、グラフは失速するそうです。

<参考文献>